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過活動性膀胱について

[2019.12.26]

目次
過活動膀胱 S

過活動膀胱とは

医学的には「尿意切迫感を必須とした症状症候群であり、通常は頻尿と夜間頻尿を伴う」もので「局所的な病態を除外」すると定義されています。一般的な言葉で言い換えると頻回に排尿があり、夜間にも頻回に排尿があって、急に起こる我慢出来ないような強い尿意(尿意切迫感)を主な症状とする病気です。ただし、膀胱炎などの尿路の感染症や膀胱がんなどの尿路系のがん、薬による副作用などは除外されます。

正常な膀胱は脳からの指令によってコントロールされていますが、過活動膀胱では何らかの原因により膀胱がコントロールを失ったような状態となり、少量の尿で膀胱が過剰に収縮してしまい、我慢出来ないような強い尿意切迫感が急激に起ります。そのため、トイレが近くなったり、就寝後何回もトイレに起きたり、強い尿意によりトイレにたどりつくまでに我慢が出来ずに尿が漏れるなどの症状を伴います。

最近の調査では40歳以上の男女の8人に1人が、過活動膀胱の症状をもっていることがわかりました。実際の患者さんの数は、800万人以上ということになります。

過活動膀胱の診断

まず、問診や簡単な質問用紙を使って症状を把握します。次に尿検査や超音波検査などの検査によって、感染症(膀胱炎など)や尿路結石、前立腺肥大症、がんなどの膀胱の特殊な病気の存在が除外されれば、過活動膀胱と診断して治療を始めます。
当院では超音波検査装置を用いて西村式膀胱機能評価を行っていますので、ご希望の方はスタッフにおっしゃって下さい。

過活動膀胱の診断や重症度の判定には「過活動膀胱症状質問票」を使用します。ご自身でもチェック出来るので、受診前に一度やってみることをお勧めします。

 「過活動膀胱症状質問票」ダウンロード

『 質問3の点数が2点以上 』で、『 全質問の総合点数が3点以上 』であれば過活動膀胱と診断されます。
また、総合点数が5点以下は『 軽症 』、6から11点は『 中等症 』、12点以上は『 重症 』と判定されます。

過活動膀胱の治療

治療には薬物療法と行動療法があり、両者を併用して行っていきます。それでも改善しなければ手術療法もあります。

①薬物療法
・抗コリン薬
膀胱の収縮を抑えて、尿意切迫感も改善するお薬です。膀胱の筋肉をゆるめ、膀胱が勝手に収縮してしまうのを抑えることで、尿を溜められるようにします。副
作用は口が渇くこと(口渇)や便秘、ものがかすんで見えるなどがあります。閉塞隅角緑内症の方には使用できません。
当院ではベシケア®、トビエース®を採用しています。

・β3受容体作動薬
尿を溜める際に膀胱の広がりを促進するお薬で、尿意切迫感も改善します。抗コリン薬に比べて口渇や便秘などの副作用の頻度が低いと言われています。
当院ではベタニス®を採用しています。

・漢方薬
上記の薬が使えない方や、上記の薬で改善しない場合などに使用することがあります。

②行動療法
・生活指導
過剰な水分摂取を控えたり、カフェインの摂取を控えるなど、日常生活を見直すことは頻尿や切迫性尿失禁を改善する上で大切です。また切迫性尿失禁を予防す るには、外出時などは少し早めにトイレに行く、予めトイレの場所を確認しておく、時間に余裕を持って行動するなどの工夫をしていきましょう。また、高齢者の方では脱ぎやすい服にする、トイレの場所を近くする(寝室の変更やポータブルトイレの使用)など、環境を整備することも有効です。

・膀胱訓練
膀胱訓練は少しずつ排尿間隔を延長することにより膀胱の容量を増加させる訓練法です。尿漏れをしないためには早めにトイレに行く工夫も必要ですが、おしっこが溜まっていない状態で過度にトイレに行くと膀胱がおしっこを溜められない状態になってしまうため、おしっこを膀胱に溜める練習も必要です。具体的な方法としては、まず排尿日記をつけて自分の排尿パターン(尿量・頻度・間隔など)を知り、排尿計画を立てましょう。排尿計画は短時間から始めて、徐々に15〜60分単位で排尿間隔を延長し、最終的には2〜3時間の排尿間隔が得られるように訓練をすすめます。

・骨盤底筋体操
骨盤の底にある筋肉を鍛える体操で、筋力をつけることで、臓器が下がるのを防ぎます。また、肛門や腟を締める訓練をすることで、尿道を締めることができ、尿漏れの症状を改善できる可能性があります。過活動膀胱や腹圧性尿失禁に効果があります。

具体的な方法については下記のサイトをご覧ください。

  排尿トラブル改善.com

③手術療法
・仙骨神経刺激療法
行動療法や薬物療法といった通常行われる治療を少なくとも12週間継続しても頻尿や、尿失禁が改善しない場合、また副作用などで治療の継続が困難である患者さんが適応となります。専門病院でないと施行できませんので、ご紹介させていただく形になります。

本コラムは過活動膀胱についてご理解いただくのにお役に立ちましたでしょうか。姫路市で過活動膀胱を含む排尿障害でお困りの方は書写西村内科にお気軽にご相談ください。

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