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検診・健康診断の異常について ~生活習慣病篇~

[2021.01.11]

目次

検診や健康診断で異常を指摘されたことはおありでしょうか?
症状がないため、ついつい放置してしまっていませんか?生活習慣病に関してはかなり病状が悪化しないと症状が出ないことが多いですが、生活習慣病を放置していると脳卒中(脳梗塞、脳出血、くも膜下出血)や狭心症・心筋梗塞、慢性腎臓病など様々な合併症が起きる可能性が高くなります。
今回の院長コラムでは検診・健康診断でよくある異常について解説します。
あくまで目安ですので、必ず医療機関を受診してご相談なさってください。

高血圧

高血圧とは

文字通り血圧が高い状態が慢性的に続いている状態です。
高血圧の定義は

  • 診察室血圧  140/90 mmHg 以上
  • 家庭血圧  135/85 mmHg 以上

とされています。ただ、診察室血圧 130~139/80~89 mmHgも、120/80 mmHg未満と比べると脳心血管病の発症率が高く、将来的に高血圧になる可能性も高いことが報告されています。そのため、診察室血圧 130~139/80~89 mmHgは高値血圧と定義されており、診察室血圧 120/80 mmHg未満が正常血圧と定義されています。

日本における高血圧の患者数は約4300万人と推定されており、そのうち3100万人の方が管理不良であるとされています。

高血圧の原因

血圧が上がる原因には様々なものがあります。
生活習慣としては

  • 塩分の摂りすぎ
  • カリウム、カルシウム不足
  • 肥満
  • 運動不足
  • ストレス
  • 加齢

などが挙げられます。

元々高血圧になりやすい体質の方(親が高血圧であるなどの遺伝的な要因)に生活習慣などの影響が加わって高血圧になる場合が大半を占めますが、他の病気の影響で血圧が上がってしまうことがあります。そうしたものを、二次性高血圧といいます。
二次性高血圧の代表的なものとしては下記のものがあります。

①睡眠時無呼吸症候群
 睡眠中に呼吸が一時的に止まったり、弱くなったりすることを繰り返す病気です。睡眠の質が下がったり、体内の酸素濃度が下がったりすることで肉体的なストレスにさらされ、高血圧をきたします。
睡眠時無呼吸症候群の詳細については下記の院長コラムをご参照ください。

院長コラム:「睡眠時無呼吸症候群について」

②原発性アルドステロン症
 副腎という臓器からアルドステロンというホルモンが過剰に分泌される病気です。アルドステロンにはナトリウムを体内に貯留させる作用があるため、アルドステロンが過剰になった状態では血圧が上昇します。

③腎血管性高血圧
 若い女性や、中高年の方で急激な血圧上昇が起こったときに可能性があるのが腎血管性高血圧です。腎臓へ血液を送る血管が狭くなってしまい、血液をしっかり送り出すために血圧が高くなってしまいます。

高血圧の症状

肩凝りや頭重感、頭痛、めまいなどの症状が出る場合もありますが、よほどの高血圧でない限り、自覚症状はないことが多いです。
症状がないまま、病状が進行してしまうことが多いので注意が必要です。

高血圧の合併症

高血圧が続くと、動脈硬化(血管が固くなってしまうこと)や心臓への負担によって様々な合併症を起こる危険性があります。

①高血圧性心肥大
 動脈硬化が進むと、心臓が全身に血液を送り出すのに、大きな力が必要になります。これに対応するため心臓の筋肉は発達して厚くなり、心臓全体が大きくなります。これが「心肥大」という状態です。
心肥大になると、心不全、不整脈、狭心症、心筋梗塞などの合併症の頻度が増加します。

②心不全
 心臓や腎臓の働きが低下して血液の循環や不要な水分のコントロールがうまくいかなくなり、体に余分な水分がたまった状態になることです。
足や顔がむくんだり、息切れ・動悸などの症状がでます。

③脳卒中(脳梗塞、脳出血、くも膜下出血)
 血圧が高いと動脈硬化が進み血管がもろくなります。また、血圧が高いと血管にかかる負担も大きくなり、脳出血やくも膜下出血を起こすおそれがあります。
また、動脈硬化が進むことで、脳や首の血管が細くなり、脳梗塞を起こす危険性があります。
いずれも障害が残ったり、生命に関わったりすることがある重篤な病気です。

④狭心症、心筋梗塞
 心臓の筋肉に酸素や栄養を送っている血管(冠動脈)が詰まってしまうのが心筋梗塞、血管が狭くなり、心臓に十分な血液を送りこめなくなるのが狭心症です。
いずれも動脈硬化が大きな原因となります。特に心筋梗塞は不整脈や心不全など様々な合併症を引き起こしたり、生命に関わることがある重篤な病気です。

⑤腎硬化症
 高血圧が原因で腎臓の血管に動脈硬化を起こし、腎臓の障害をもたらす病気です。徐々に腎機能が低下し、最終的には慢性腎不全に至ります。

高血圧の治療

高血圧の治療は生活習慣の改善が重要で、それでも血圧の目標値が達成できなければ薬物療法を行います。
目標値は下記のようになります。

 

 

 

 

 

 

*高血圧治療ガイドライン 2019 より

生活習慣の改善

①食事療法
 高血圧の治療には減塩が重要です。1日の塩分摂取量を6g未満にしましょう。
また、肥満は血圧の上昇につながりますので、食べ過ぎにも注意が必要です。
アルコールの摂りすぎも血圧の上昇につながります。男性では1日にエタノールで20~30mL(おおよそ日本酒 1合、ビール 中瓶 1本、焼酎 半合、ウイスキー ダブル 1杯、ワイン 2杯に相当)、女性ではその半分の10~20mLに制限することが勧められます。

②運動療法
 少し負担に感じる程度の負荷がかかる有酸素運動がお勧めされます。
ウォーキングであれば1日1万歩(1日30分)以上で、週に3~4日以上を目標にしましょう。

③その他
 禁煙:喫煙は高血圧になる危険性が高くなるだけでなく、脳卒中や心筋梗塞などの発症の危険性を高めます。
 減量:BMI〔体重 (kg) ÷ 身長 (m)2〕 25未満が目標になります。おおよそ1kgの減量で収縮期血圧・拡張期血圧も約1 mmHg低下すると言われています。

薬物療法

生活習慣を改善しても血圧の目標値が達成できなければ薬物療法を行います。
血圧を下げる薬には様々な種類があります。
代表的なものとしては

  • Ca(カルシウム)拮抗薬
  • アンギオテンシン受容体拮抗薬(ARB)/ アンジオテンシン変換酵素阻害薬(ACE阻害薬)
  • 利尿薬
  • β(ベータ)遮断薬

が挙げられます。これらの中から患者様の状態や他の持病などを考慮して薬を選びます。高血圧がひどくなければ1種類だけでコントロールできますが、1種類だけでは血圧のコントロールが不良であれば複数の種類の薬が必要になります。

糖尿病

現在執筆中ですので、お待ちください。

脂質異常症(高脂血症)

現在執筆中ですので、お待ちください。

高尿酸血症

高尿酸血症とは

高尿酸血症とは血液検査での「 尿酸値 > 7.0mg/dL 」の状態です。

高尿酸血症の状態が長く続くと、痛風を起こしたり、腎障害をきたしたりします。また、生活習慣病のお持ちの方が、高尿酸血症も合併していると、動脈硬化がより進行しやすくなり心筋梗塞や脳卒中(脳梗塞、脳出血、くも膜下出血)などを起こす危険性が高まります。

高尿酸血症の治療

他の生活習慣病と同じく生活習慣の改善が重要になります。

  • 摂取カロリーの抑制および肥満の改善
  • プリン体摂取の制限
  • 節酒
  • 適度な有酸素運動
  • 十分な水分摂取
  • 上手なストレスの発散

また、下記のような方では高尿酸血症の薬物療法が勧められています。

  1. 痛風発作を起こしたことがある、または痛風結節がある方
  2. 尿酸値が9.0mg/dL以上の方
  3. 尿酸値が8.0mg/dL以上で下記の合併症がある方     
     腎障害、尿路結石、高血圧、虚血性心疾患(狭心症、心筋梗塞)、糖尿病、メタボリックシンドロームなど

高尿酸血症の詳細については下記の院長コラムをご参照ください。

院長コラム:「高尿酸血症・痛風について」

本コラムは検診・健康診断の異常についてご理解いただくのにお役立ちできたでしょうか。生活習慣病は症状が出ないことが多いため、検診や健康診断で指摘された際に、きちんと精査をして治療を行うことが重要です。
姫路市で生活習慣病の検査や治療をご希望の方はお気軽に書写西村内科にご相談ください。

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